大バッハの息子たちの作品集 (シンフォニア 他) コンチェルト・ケルン 他 (CAPRICCIO)
曲目・演奏者
●[1] J. C. F. バッハ:シンフォニア 変ホ長調 Wfw I/10
[2] 同 : 同 ニ短調 Wfw I/3
[3] W. F. バッハ:シンフォニア ニ長調 (カンタータ 「今日こそその日」 Falk.64 より)
[4] C. P. E. バッハ:チェンバロ協奏曲ト短調 Wq.6
[5] W. F. バッハ:アダージョとフーガ ニ短調 Falk/65
[6] J.C. バッハ:シンフォニア ト短調 Op.VI,6
■コンチェルト ケルン [4]ゲラルト・ハンビツァー(cemb) [5]マルティン・サンドホフ,コルドゥラ・ブロイヤー(fl)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} CAPRICCIO *10 283
発売:89年/録音:1988年/収録時間:74分
△ディスク=Made in W. Germany / SONOPRESS刻印あり △プラケース=ハード・タイプ
コンディション
◇ディスク:A-〜B+/ スリキズ部分的にあり(少なめ)
◇ブックレット:A-〜B+/ ジャケ面背側に強いシワあり(内部にも影響あり), その他軽シワ少しあり / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース:B+〜B ◇バック・インレイ白地部分に変色あり(軽め)
録音データ・その他
☆1988. 11 ドイツ・リントラー・クルトゥーアツェントルムにおける録音。
−偉大なるヨハン・セバスティアン・バッハの息子たちのシンフォニア 他 管弦楽作品集。[1,2]のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハは2番目の妻 アンナ・マクダレーナとの第9子で 下から数えて2番目の息子 (1732- 1795)。「ビュッケブルクのバッハ」とも呼ばれ、バッハ一族の音楽伝統の掉尾を飾ることとなりました。−[3,5]のヴィルヘルム・フリーデマン・バッハは最初の妻 マリア・バルバラとの長男 (1710- 84)。「ハレのバッハ」あるいは「ドレスデンのバッハ」と呼ばれ、即興演奏と作曲の天才と認められていたにもかかわらず、貧困のうちに世を去ったとのことです。帽子をかぶり、笑みを浮かべた遊び人っぽい肖像画が有名。−[4]カール・フィリップ・エマヌエル・バッハはマリア・バルバラとの次男 (1714- 88)。テレマンの作曲様式を受け継ぎ、ギャラント様式や多感様式を追究して、古典派音楽の基礎を築き、ハイドンやベートーヴェンにも影響を与えました。生前は父よりも有名で、「ベルリンのバッハ」 「ハンブルクのバッハ」という呼び名の他、晩年は「大バッハ」とも呼ばれたとのことです。−[6]のヨハン・クリスティアン・ンバッハはアンナ・マクダレーナとの末子 (1735- 82)。主にロンドンに住み、ヘンデルの後継者として活躍、名声を得、「ロンドンのバッハ」と呼ばれました。
−いずれも前古典派の作曲家で、バッハ, ヘンデルの時代と、ハイドン, モーツァルトの時代の間の時代の作曲家ですが、いずれも佳作。短調が用いられた情感豊かな曲、不穏な気分の曲、あるいは激情までもが表された曲をとりあげており、18世紀後半 ドイツに起こった芸術運動「シュトゥルム ウント ドラング (理性に対する感情の優越)」を思い出させます。特に[5]アダージョとフーガは驚き。モーツァルトのレクィエムを思わせる冒頭の導入部を持つアダージョはフルートをソロにしており、フラウト トラヴェルソの響きがほの暗い幽玄さを表しています。フーガに入ってテンポを上げて勢いづきますが、まさしくモーツァルト晩年の同名曲を思い出さずにはいられません。次の[6]はなんと激情的であることか。第1楽章はモーツァルトの交響曲第25番 (小ト短調) を思い出させます。モーツァルトは音楽史の中でも突出した天才であることには違いありませんが、それでも彼の音楽は先人たちの作ってきた音楽を土台としていたことを否が応でも感じさせるアルバムです。[6]の終楽章が形式を整えるのではなく、尻切れトンボのようにあっけなく終わることにも驚きです。−わたくし、ここ最近で最も感銘を受けたアルバムです。
−コンチェルト ケルンは1985年結成といいますから当アルバム制作時は3年ほどですが、小さくまとまることのない冴えた演奏で、知られざる曲の魅力を聞かせてくれます。−オケ・メンバー表 (および使用楽器) 掲載。弦五部は4-4-2-2-1。その他 fl2, ob2, fg, hrn2, cemb。チェンバロは[4]でソロを弾くハンビツァーがその他の曲のコンティヌオも担当しています。
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