シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番,舞曲集 ベッツ(p) (CHE0115)
曲目・演奏者
●シューベルト:
[1] メヌエット イ長調 D.334
[2] 12のグラーツのワルツ D 924, [3] グラーツのギャロップ D.925
[4] 3つのエコセーズ D.816, [5] 3つのドイツ舞曲 D.973
[6] 2つのドイツ舞曲 D.841,[7]「アルバムの綴り」(ワルツ) D.844
[8] ピアノ・ソナタ第21番 D.960
[9] 4つのこっけいなレントラー D. 354
■カール・ベッツ(p)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} CHRISTOPHORUS*CHE 0115-2
発売:04年/録音:[8]1998, [1-7,9]2001年/収録時間:77分
△バック・インレイに Made in Germany と記載
コンディション
◇ディスク:A-/ 細かいスリキズ少しあり / 内縁にスリキズあり
◇ブックレット:B+/ シワ部分的にあり(強め) / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース:B+
録音データ・その他
☆[1-7,9]1998. 10,[8]2001. 10 以上ニュルンベルク・マイスタージンガーハレにおける録音。(P) ティロ・グラーマン、(E) [1-7,9]カルステン・フォルマー,[8]マンフレート・レッチュ。
−ベッツはミュンヘン生まれ (1947- )。1968年から経済学の勉強と並行してミュンヘン音楽大学でピアノを学びました。1971年に経済学を中退してピアノに専念。ミュンヘン大学のマスタークラスを修了した直後にEMIと契約し、レコーディングをおこなったとのことです。若き日にはリストの名手として知られ、EMIにも残していますが、近年はシューベルトに取り組んでいるとのことです。このシューベルトの小品集で聞けるのは、いわゆる「リスト弾き」のヴィルトゥオーゾ風とは全く正反対の、繊細な抒情。舞曲としての面白さの再現ではなく、聞く芸術として面白いように工夫されているのは当然ですが、[1]からして想像をはぐらかされ、こんなに繊細な美しさを持つ作品があったのかと驚かされます。ほんの短い曲を含む小さな世界。残響を多く取り入れたウェットな音。野草好きの私は朝露に濡れるセリバオウレンを思い出しました。往々にして寂しさ、はかなさがありますが、[3] グラーツのギャロップなどで快活さの “味変” を挟みながらも、死の恐怖、焦燥、狂気を表した晩年の集大成たる長大な [8]ピアノ・ソナタ D.960 にいざないます。最後に “Komische” というタイトルがついている[9]でも弱音のみで可憐さと寂寞感を表現し、まるで童心に帰ったような清らかな世界、あるいは白痴的世界を作り出し、アルバムを閉じています。ピアノ・ソナタとその他は3年の開きのある別録音ですので、おそらくこの曲の配置はベッツ本人の意図したものではなく、CD化に際してCHRISTOPHORUSレーベルが作り上げたものなのでしょうが、なんとも絶妙。スゴイ アルバムです。
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